パウロ・コエーリョの小説 世界的なベストセラー
世界は大きくて、無尽蔵だった。しばらく羊たちに、行き先を自由にまかせておけば、彼は何かおもしろいものを見つけ出した。問題は、羊たちは毎日新しい道を歩いているということに、気がついていないことだった。彼らは新しい場所にいることも、季節の移り変わりさえも知らなかった。彼らが考えることは、食べ物と水のことだけだった。
夢の実現を不可能にするものが、たった1つだけある。それは失敗するのではないかという恐れだ
学ぶ方法は一つしかない。それは行動を通してだ。おまえは必要なことはすべて、おまえの旅を通して学んでしまった
夢を追求してる時は、心は決して傷つかない
「世界最大のうそって何ですか?」と、すっかり驚いて、少年は聞いた。
「それはこうじゃ、人は人生のある時点で、自分に起こってくることをコントロールできなくなり、宿命によって人生を支配されてしまうということだ。それが世界最大のうそじゃよ」
「それはこうじゃ、人は人生のある時点で、自分に起こってくることをコントロールできなくなり、宿命によって人生を支配されてしまうということだ。それが世界最大のうそじゃよ」
誰でも若い時は自分の運命を知っているものだ。まだ若い頃は、すべてがはっきりしていて、すべてが可能だ。夢を見ることも、自分の人生に起こってほしいすべてのことにあこがれることも、恐れない。ところが、時がたつうちに、不思議な力が、自分の運命を実現することは不可能だと、彼らに思い込ませ始めるのだ。
結局、人は自分の運命より、他人が羊飼いやパン屋をどう思うかという方が、もっと大切になってしまうのだ
若者はある宮殿に行き、世界で一番賢い賢者を訪ねる。彼は幸福の秘密を賢者に教えてもらうため、旅をしていた。
部屋に入ると、賢者は少年に、油の入ったスプーンを渡し、それをこぼさずに宮殿を一周するように命じた。一周して帰ってくきて、「こぼさずに帰ってきました。」と少年は賢者に報告する。しかし賢者に宮殿はどのような様子だったかと尋ねられ、少年は油に集中していたため、答えられなかった。
次も宮殿の様子を観察するように命じられ、また油の注がれたスプーンを渡された。宮殿を一周して帰ってきた少年は、様子を事細かに語った。しかしスプーンの油はどこかに消え去っていた。「たった一つだけ教えてあげよう」とその世界で一番賢い男は言った。「幸福の秘密とは、世界のすべての素晴らしさを味わい、しかもスプーンの油のことは忘れないことだよ。」
部屋に入ると、賢者は少年に、油の入ったスプーンを渡し、それをこぼさずに宮殿を一周するように命じた。一周して帰ってくきて、「こぼさずに帰ってきました。」と少年は賢者に報告する。しかし賢者に宮殿はどのような様子だったかと尋ねられ、少年は油に集中していたため、答えられなかった。
次も宮殿の様子を観察するように命じられ、また油の注がれたスプーンを渡された。宮殿を一周して帰ってきた少年は、様子を事細かに語った。しかしスプーンの油はどこかに消え去っていた。「たった一つだけ教えてあげよう」とその世界で一番賢い男は言った。「幸福の秘密とは、世界のすべての素晴らしさを味わい、しかもスプーンの油のことは忘れないことだよ。」
普通、死の脅威は、自分の人生について、人に多くのことを気づかせてくれるものだ
「でも、僕はよく知っている野原に戻り、また羊の群れの世話をしよう」と確信を持って自分に言った。
しかし、彼は自分の決心に、もはや幸せを感じなかった。彼はまる一年間、自分の夢を実現するために働いてきたが、今やその夢は一分ごとに重要さを失っていった。おそらく、それは本当の夢ではないからなのだろう。
しかし、彼は自分の決心に、もはや幸せを感じなかった。彼はまる一年間、自分の夢を実現するために働いてきたが、今やその夢は一分ごとに重要さを失っていった。おそらく、それは本当の夢ではないからなのだろう。
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自分の運命を実現することは、人間の唯一の責任なのだ
おまえが自分の内にすばらしい宝物を持っていて、そのことを他の人に話したとしても、めったに信じてもらえないものだよ
誰もみな、他人がどのような人生を送るべきか、明確な考えを持っているのに、自分の人生については、何も考えを持っていないようだった
決心するということは、単に始まりにすぎない。まるで、急流に飛び込んで、その時には夢にも思わなかった場所に連れてゆかれるようなもの
傷つくことを恐れることは、実際に傷つくよりもつらいものだと、おまえの心に言ってやるがよい。夢を追及している時は、心は決して傷つかない。それは、追及の一瞬一瞬が神との出会いであり、永遠との出会いだからだ
メッカのことを思うことが、わしを生きながらえさせてくれるからさ、そのおかげでわしは、まったく同じ毎日を繰り返していられるのだよ。たなに並ぶもの言わぬクリスタル、そして毎日あの同じひどいカフェでの昼食と夕食。もしわしの夢が実現してしまったら、これから生きてゆく理由が、なくなってしまうのではないかとこわいんだよ。
おまえさんも羊とピラミッドのことを夢見ているね。でもおまえはわしとは違うんだ。なぜなら、おまえさんは夢を実現しようと思っているからね。わしはただメッカのことを夢見ていたいだけなのだ。わしはな、砂漠を横切ってあの聖なる石の広場に着いて、その石にさわる前に七回もそのまわりをぐるぐるとまわるようすを、もう千回も想像したよ。わしのそばにいる人や前にいる人、その人たちと一緒に語り合い、祈るようすも想像した。でも実現したら、それが自分をがっかりさせるんじゃないかと心配なんだ。だから、わしは夢を見ている方が好きなのさ
おまえさんも羊とピラミッドのことを夢見ているね。でもおまえはわしとは違うんだ。なぜなら、おまえさんは夢を実現しようと思っているからね。わしはただメッカのことを夢見ていたいだけなのだ。わしはな、砂漠を横切ってあの聖なる石の広場に着いて、その石にさわる前に七回もそのまわりをぐるぐるとまわるようすを、もう千回も想像したよ。わしのそばにいる人や前にいる人、その人たちと一緒に語り合い、祈るようすも想像した。でも実現したら、それが自分をがっかりさせるんじゃないかと心配なんだ。だから、わしは夢を見ている方が好きなのさ
羊を持っていた時、僕は幸せだった。そして、僕のまわりにいる人々を幸せにできた。人々は僕が行くと、僕を心から歓迎してくれた、と彼はふり返ってみた。しかし、今、僕は一人ぼっちで悲しい。一人の人間が僕を裏切ったから、僕はいじわるになり、人を信用しなくなるんだ。僕は宝物を見つけられなくなったから、宝物を見つけた人を憎むようになるだろう。そして、自分はだめな人間だという考えにとりつかれるだろう。なぜなら、僕はとるに足りない人間で世界を征服できないからだ。
人は、人生の早い時期に、生まれてきた理由を知るのだよ
おまえが何かを望む時には、宇宙全体が協力して、それを実現するために助けてくれるのだよ
父親は少年を祝福した。少年は父親の目の中に、自分も世界を旅したいという望みがあるのを見た。それは、何十年もの間、飲み水と食べるものと、毎晩眠るための一軒の家を確保するために深くしまいこまれていたものの、今もまだ捨てきれていない望みだった。
地球上のすべての人にはその人を待っている宝物がある
ブログ管理人のコメント
夢を叶えること・自己実現をテーマにした超名著です。分かりやすい言葉で人生の真理と忘れてはいけない大切なことの数々を教えてくれています。ぜひ一度読んでみましょう。
夢を叶えること・自己実現をテーマにした超名著です。分かりやすい言葉で人生の真理と忘れてはいけない大切なことの数々を教えてくれています。ぜひ一度読んでみましょう。
アルケミスト – 夢を旅した少年(O Alquimista)は、パウロ・コエーリョの小説。
1988年発表。パウロ・コエーリョの代表作であり、世界的なベストセラー。原著はポルトガル語で書かれており、山川紘矢と山川亜希子による日本語訳が発売されている。
スペインの羊飼いの少年サンチャゴは、偶然出会った王様メルキゼデックに導かれ、ピラミッドにあるという宝物を探しに行くことを決意する。羊を売り十分なお金を持っていたサンチャゴであったが、海を渡った直後、盗賊の少年にお金を騙し取られてしまう。そのため、サンチャゴは1年近くクリスタルショップで働くことになる。
月日が経過し、十分なお金を貯めたサンチャゴは再びスペインに帰って羊飼いに帰るつもりであったが、王様からもらった二つの石「ウリム」と「トムミム」を見て考え直し、再びピラミッドに向かうことを決意する。
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