日本橋ヨヲコによる漫画
君達はこのままではすぐにわからなくなるだろう。自分は何が描きたいのか、何が面白いマンガなのか、
自分らしくない何かを見つけるのに必死になるだろう。
だがそれは無駄なことだ。無駄な個性などいらない。
君達は君達にしかなれない。
君達が描く必然が無いマンガなどいらない。
マンガは練習するもんじゃない。覚醒するものだ。
己に抗った者は、いつか破綻する。
自分らしくない何かを見つけるのに必死になるだろう。
だがそれは無駄なことだ。無駄な個性などいらない。
君達は君達にしかなれない。
君達が描く必然が無いマンガなどいらない。
マンガは練習するもんじゃない。覚醒するものだ。
己に抗った者は、いつか破綻する。
…私が言った「人格」って、優れた人柄や品性とかの意味じゃないよ。
どんなに才能があっても色んな事情でそれを続けられない人は大勢いる。でも、運がいいのか悪いのか、
町蔵君はマンガをやめなかった。 ――いや、やめられなかった。
望んだというよりはそう生きるしかなかった。それこそが「人格」だよ。
町蔵君はこれでしか生きられないんでしょ?
どんなに才能があっても色んな事情でそれを続けられない人は大勢いる。でも、運がいいのか悪いのか、
町蔵君はマンガをやめなかった。 ――いや、やめられなかった。
望んだというよりはそう生きるしかなかった。それこそが「人格」だよ。
町蔵君はこれでしか生きられないんでしょ?
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かわいそうになあ。気づいちゃったんだよなあ、
誰も生き急げなんて言ってくれないことに。
なあ。
見ろよこの青い空白い雲。そして楽しい学校生活。
どれもこれも君の野望をゆっくりと爽やかに打ち砕いてくれることだろう。
君にこれから必要なのは絶望と焦燥感。
何も知らずに生きていけたらこんなに楽なことはないのに、
それでも来るか、
君はこっちに。
誰も生き急げなんて言ってくれないことに。
なあ。
見ろよこの青い空白い雲。そして楽しい学校生活。
どれもこれも君の野望をゆっくりと爽やかに打ち砕いてくれることだろう。
君にこれから必要なのは絶望と焦燥感。
何も知らずに生きていけたらこんなに楽なことはないのに、
それでも来るか、
君はこっちに。
残酷だね。たしかあの日もこんな空だったよ鉄男。
私がバレーを辞めさせられた日。もうがんばらなくっていいって宣告された日。
何もすることがなくなったのに 空は綺麗で 世界はとても前向きで。
私がバレーを辞めさせられた日。もうがんばらなくっていいって宣告された日。
何もすることがなくなったのに 空は綺麗で 世界はとても前向きで。
上映中の私語はすべての作品への冒涜行為だ。死ね。
お前は天才かもしれねえ。
けど、それだけだ。
才能だとか画力だとか、プロはもうそんなとこで生きてねえ。万人受けを狙えば通用するような甘い世界でもねえ。
いいか、俺と組むなら手加減すんな。
…もしお前がもう一度…オレを震えさせてくれるのなら、この世界で、一緒に汚れてやる。
けど、それだけだ。
才能だとか画力だとか、プロはもうそんなとこで生きてねえ。万人受けを狙えば通用するような甘い世界でもねえ。
いいか、俺と組むなら手加減すんな。
…もしお前がもう一度…オレを震えさせてくれるのなら、この世界で、一緒に汚れてやる。
これでも私は、自分が本物ではないことの自覚に誇りを持っているの。
この世界は力の無さを嘆くヒマも、自己弁護する余裕もないわ。
いい? これは仕事。本気でうそをつく仕事なのよ。あなたの描くうそは、誰かがお金を払ってでも騙されたいものかしら?
この世界は力の無さを嘆くヒマも、自己弁護する余裕もないわ。
いい? これは仕事。本気でうそをつく仕事なのよ。あなたの描くうそは、誰かがお金を払ってでも騙されたいものかしら?
マンガって絵と話だけでできてるんじゃないんだな。意志でできてんだな。
でもね、マンガは才能が無くてもやっていけるものだと、思っているわ。機械的に生産する技術も、極めればそれはひとつのスタイルよ。
大丈夫よ。絵なんて誰にでも描けるわよ。描く気さえあればね。
わかりあおうと努力しなければならない友達ごっこなどもう終わりにしろ。
昔、親父が言ってた。人はどんなに交わっても、本当はみんなひとりぼっちなんだってよ。だからお前は、長谷川鉄男の彼女でもなく、誰かのものじゃない、お前になれ。オレもちゃんと、堺田町蔵になる。
自分から読み手を選ぶとは、思い上がりも甚だしい。 そのプライドがある限り、お前は先へと進めんよ。
必要なものが優先されたまでよ。趣味でやってんじゃないんだから、謝るヒマがあったら描くのよ。
プライド? ありますよ、そんなもん。あるからこそどんな汚い手段使っても完成させますよ。
境田ちゃん、私はね、守りたいプロの人がたくさんいるの 生かすべくは、自分より面白いことを企んでくれる人間 震えさせてくれるならさ、敵とか味方とか関係ないと思わない?
安全地帯でいるあなた達の言葉は届かないわよ
ああ、 なんだろう、この気持ちは
体は熱いのに、心はとても穏やかだ
そうか、 もうオレ達はゆるがないんだ
誰に何を言われてもゆるがないものを見つけたんだ
今まで生きてきたすべての意味を使うことができるんだ
オレ達はもう、多分、一生退屈しないに違いない
オレは、期待する。 オレ達のこれからのすべてに
期待するよ
体は熱いのに、心はとても穏やかだ
そうか、 もうオレ達はゆるがないんだ
誰に何を言われてもゆるがないものを見つけたんだ
今まで生きてきたすべての意味を使うことができるんだ
オレ達はもう、多分、一生退屈しないに違いない
オレは、期待する。 オレ達のこれからのすべてに
期待するよ
ブログ管理人のコメント
華々しい漫画家生活を夢見る人間は大勢いますが、成功者はほんの一部で、プロ漫画家のほとんどは不安定な収入・不人気・打ち切りの恐怖におびえていると聞きます。自分勝手な夢ではなく、確固たる意志にもとづいて進路を決定して欲しいと思っています。
華々しい漫画家生活を夢見る人間は大勢いますが、成功者はほんの一部で、プロ漫画家のほとんどは不安定な収入・不人気・打ち切りの恐怖におびえていると聞きます。自分勝手な夢ではなく、確固たる意志にもとづいて進路を決定して欲しいと思っています。
『G戦場ヘヴンズドア』(ジーせんじょうヘヴンズドア)は、日本橋ヨヲコによる日本の漫画作品。『月刊IKKI』(小学館)にて2000年11月から2003年6月まで連載された。全18話。単行本は全3巻(1巻のみ大判コミックも存在する。内容は同じ)。
タイトルの「G」は、漫画の画材としてよく使われるGペンから。「戦場」は「線上」と掛詞になっている。「漫画の世界という戦場でGペンの線を走らせる中で、数少ない人間だけがその向こう側にたどり着ける境地=『ヘヴンズドア』」という意味である。
現代日本の高校生を描いた青年漫画。商業漫画の世界を戦場に喩え、そこでともに戦う戦友の関係をテーマとして、漫画家の父を持つ青年と、編集者の父を持つ青年の葛藤、成長を中心に描く。
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