桜庭一樹によるミステリー小説
君は選ばれたのだよ。
私の退屈を埋めるための
欠片のひとつに
私の退屈を埋めるための
欠片のひとつに
こっちに来たまえ、久城。いいから来い、久城。怖いんだ・・・お願いだ、傍に来て。頼む久城。
姫が退屈だと言ってるだろう。
謎だ。謎をご所望だぞ。
謎だ。謎をご所望だぞ。
ヴィクトリカは僕が守る。
ヴィクトリカは道具なんかじゃない。
怪物でも、灰色狼でもない。
僕の友達だ!
ヴィクトリカは道具なんかじゃない。
怪物でも、灰色狼でもない。
僕の友達だ!
…ぼくはねヴィクトリカ
君が大事な友達だからこんなところまでついて来たんだよ
君が大事な友達だからこんなところまでついて来たんだよ
カオスの欠片を再構成してやろう
我慢したまえ。自ら背負った重荷だ。
わたしこの学校を出て1人で働くことになるけど
お父様の庇護がなくても誇り高く生きていくわ……
身分は変わってもわたしはわたしだもの
お父様の庇護がなくても誇り高く生きていくわ……
身分は変わってもわたしはわたしだもの
…な…っ
何をしている久城!
早く上がって来いこのバカッ!!
言ったはずだぞ…わたしは…
一緒に帰ろうって!
このあいだもそう言ったはずだ!
バカ!!
何をしている久城!
早く上がって来いこのバカッ!!
言ったはずだぞ…わたしは…
一緒に帰ろうって!
このあいだもそう言ったはずだ!
バカ!!
君が私を守ってくれるのだろう?
ならば安心だな
ならば安心だな
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そんなの関係ないだろ!
ぼくがついてながら君をこんな危ない目に遭わせたんだ!
君に何かあったら、帝国軍人の三男として……
……いや、ちがう。
そうじゃなくてぼくは、君を助けたいんだよ
ぼくがついてながら君をこんな危ない目に遭わせたんだ!
君に何かあったら、帝国軍人の三男として……
……いや、ちがう。
そうじゃなくてぼくは、君を助けたいんだよ
久城、私はだね、君に仕切られると何故かとても腹が立つのだよ!!
カオスの欠片は全て揃った
あの子の頭脳と、そして優しさは比類なく強い。私は娘の力を信じている
そしてこの壁の文字も、私が混沌を再構成した結果、導き出した答え・・・それがこれだ。
二人が離れるのはここじゃないだろ!!
言葉を重ねるより、君たちの目に見えるように、混沌を再構成してやろう。
帰ろう、いつもの、あの場所へ
ブログ管理人のコメント
20世紀ヨーロッパの格調高い雰囲気とオカルトチックな事件の謎解きが魅力的な本作。短い言葉にも発言者の意志がしっかりとこもっているかのようです。ブログ管理人はアンティークドールのような容姿のヴィクトリカが好き。
20世紀ヨーロッパの格調高い雰囲気とオカルトチックな事件の謎解きが魅力的な本作。短い言葉にも発言者の意志がしっかりとこもっているかのようです。ブログ管理人はアンティークドールのような容姿のヴィクトリカが好き。
『GOSICK -ゴシック-』は、富士見ミステリー文庫(富士見書房)から刊行され、現在は角川文庫(角川書店)、および角川ビーンズ文庫(角川書店)から刊行されている桜庭一樹による日本のミステリー作品。挿絵イラストは、シリーズ初期となる富士見ミステリー文庫版においては武田日向が担当し、以降の漫画化作品およびアニメ版、角川ビーンズ文庫における再版分においてはこれが踏襲された。
2003年12月に富士見ミステリー文庫から刊行後、約半年に1冊のペースで刊行され、2006年4月にドラマCDが発売された後、『月刊ドラゴンエイジ』2008年1月号より天乃咲哉による漫画版が連載されている。しかし、同年に作者の直木三十五賞受賞などで刊行が中断され、2009年3月に富士見ミステリー文庫が事実上の廃刊となり、未完(長編はVI、短編はIIIまで)のまま絶版となる。その後、同年9月に角川文庫から新装版(イラスト無し)が刊行され、2010年3月にはアニメ化が発表され、2011年1月より同年7月まで放送された。2011年3月にVIIが発売された後、同年7月に刊行されたVIII(下)をもって完結した(第1期)。
時は1924年、第一次世界大戦後のヨーロッパ。ソヴュール王国の貴族の子弟の為の寄宿学校・聖マルグリット学園に在籍する日本からの留学生・久城一弥は、天才的な頭脳を持つ同級生の少女・ヴィクトリカと共に様々な事件に遭遇する。ジャンルとしては推理小説もしくは探偵物であるが、後半(特に終盤)は殆ど純愛ストーリーという声もある。
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